ありがとうございます。

 

とっくの昔に立冬を迎えているというのに、月が輝く寒空の下、ボートに乗って川を下った。 赤貧の大学生である私(たち)は、クルーザーを買える金を持ち合わせていないため、ネットで一台数千円のボートを買い、それに乗ってゆっくり夜の川を冒険する。魚が飛び跳ねて驚く。鳥が突然飛び立ってビビる。「アホなことをしているな~」と思いながらも、「こりゃあ最高だな~」と思った。クルーザーで海を移動するのは、さぞ快適で心地よいだろう。しかし、快適さというのは時として人間の『男の子的な部分』を殺してしまうことがある。私は、快適な生活に安住していると死にたくなることがある。多分これは、私の『男の子的な部分』が「うおおおおおあああああああ!!!!」と叫び出しているときなのだと思う。

 

 最近、己に言い聞かせていること五か条。

 

 

1.醜いものに反応することなかれ。

醜いひとやものを見て、「お前は醜い!」などと言ってしまっている自分は、既に醜い生き物に成り下がってしまっている。ニュースなどで会ったこともなければ話したこともない人物に対して、ああだこうだとテレビ画面に向かって吐き捨てるような人間になったらおしまいである。それがどれだけ正論であろうとも、どれだけ的確な指摘であろうとも、それはただの戯言に過ぎない。テレビの前で戯言を吐き捨てる生き物を相手にすることなかれ。醜いものに反応することなかれ。それよりももっと目を向けるべきものがある。美しいものは、確実に自分の身の周りに溢れている。

 

 

2.無理をしなさんな。

中途半端なものはかなぐり捨てて、身軽に行こう。どうでもいい関係性はどうでもいい。100人のどうでもいい友達よりも、1人の大切な友達を大事にしたい。私はあまりにも弱いので、多くのものを抱え込んでしまうと、精神が破綻する。多くのものを抱え込み過ぎるあまりに、自分が潰れてしまったら本末転倒である。経験上、一見友達が多くて明るそうな人でも、実はその本質では【若干無理をしている】という人は多かったりする。私は、無理をしているひとが無理である。無理をしているということは、嘘をついているということである。無理をしているということは、自分を傷つけているということである。全然明るくなくてもいい、全然面白くなくてもいい、なんにも取り繕わなくていいから、嘘をついたまま自分を傷つけるような真似だけはしないで欲しいと思う。

 

 

 3.遊びやがれ。

身軽になったら、遊びに行こう。遊ぶために、人生はある。金が無いなら、金が無くても楽しめる遊びを。一人なら、一人でも楽しめる遊びを。大人になるということ、年を重ねるということの最大のメリットは、遊びの幅が広がる【遊びの幅を広めることができる】ということだ。経験上、金のかかる遊びにはつまらないものが多い。ゲームセンターとか、遊園地とか、(幼い頃は楽しめたけれど)今となってはあまり楽しむことができない。多分、工夫の余地がないからだと思う。遊ぶ上での大原則は『金が無いなら、金が無くても楽しめる遊びを。一人なら、一人でも楽しめる遊びを。』である。クルーザーが買えないならば、やっすいボートに乗ればいい。一人で何もすることがないならば、ヒッチハイクで移動をすれば良い。行き着いた先でテントでも張って、お米を炊いてみれば良い。プラネタリウムに行く相手がいないのであれば、一人で星空を眺めればいい。電車のアナウンスとかテレビの雑音がうるさければ、自然の音に耳を澄ませばいい。たったそれだけで、極上の遊びになる!!!

 

 

4.チャーミングであれ。

二歳児はトコトコ歩くだけで可愛い。床にへたり込んで泣きじゃくっても許される。生後まもない赤ちゃんは、訳のわからない動きをしていても可愛い。うんこを漏らしても許される。なぜなのだろうか。そう、答えはただ一つ、『チャーミングだから』である。この世は『チャーミングなやつ』が有利になるようにできている。しかし残念ながら、年を重ねるにつれて、顔面の可愛さや仕草的な可愛さは失われていく。ただし、人間的な可愛さ【チャーミングな人間性】というのは永久不滅のものであり、それはどことなくその人自身にあらわれているような気がしている。私は、チャーミングな人が好きだ。どれだけ容姿に優れていても、どれだけ高価なカバンや車を持っていたとしても、誰も、チャーミングなやつに勝つことはできない。

 

 

5.気付け。

 こうれすれば幸せになれる!とか、私があなたを幸せにしてみせる!とか、そういうことを聞くと「なんだかなあ~…」と思う。幸福は獲得するものではなくて、ましてや誰かに与えてもらうものでもなくて、自ずから気付くものだと思う。そして、自分は幸せなのだと、ふとした瞬間に気付いたとき、ひとは謙虚になる生き物だと思う。雨風をしのげる家がある。自由自在に動かせる肉体を両親から授かった。太陽がある。酸素がある。緑がある。友達がいる。オウマイゴッド。醜いものに反応している場合ではない。無理をしている場合でもない。遊ぼうじゃないか。金がなくても遊ぼうじゃないか。この世のあらゆるものに対する感謝を、ひとは幸福の中で言葉にすることができる。ありがとうございます。

 

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