体重が増えないと悩む人間の頭の中はだいたいこんな感じです。

人はなぜ一日三食の生活を続けるのだろうか。

という疑問を、以前にも抱いたことがある。

 

 

別に一日三食とか必要ないと思う。一日一食でいいと思う。全然平気だ。

私の場合、何も食べなくても、多分、7日間くらいは元気に動き回れると思う。

 

元来少食な私は、幼い頃からその小食ぶりを発揮し、母親を幾度となく困らせてきたらしい。

幼少期、母親の作ったハンバーグ(それもかなり小さいサイズ)を、私は食べきることができなかった。別に不味い訳でもなく、むしろ美味しいに分類されるハンバーグではあったが、一口二口食べた瞬間「もういいや」と言って箸を放り投げる。

そんな私を見て、母親が泣いていたことを記憶している。

 

「この子はもうすぐ死ぬんじゃないだろうか」と思われるくらいに少食な私ではあったが、深刻に思い詰める母親とは裏腹に、私自身、自分の少食さにはそれほど関心はなかった。そんなことよりも仮面ライダーだった変身ベルトが欲しかった。

 

 

少食さに関心を持ち始めたのは、中学生の頃だったように思う。

身体測定の日、クラスメイトの体重を聞いて顎を外しかけた。

 

私と同じくらいの身長で、私と同じような体格の友達が、私の体重を遥かに凌駕していた。

そしてそんな強者が何人もいるという事実を知った私は、強烈なコンプレックスを抱えるようになる。

 

 

私の体重は、とんでもなく、ヤバイ。

 

万が一、体重=戦闘能力という世界に放り出されてしまったら、間違いなく食物連鎖の底辺である。

なんとしてでも、体重を増やさなければならない。

 

 

それからというもの、お弁当箱のサイズを大きくし、夕飯のお茶碗にはエベレスト級にご飯を積み上げるという暴挙に出た私は、これでもかというくらいにご飯を食べ、食べ続けた結果、案の定、見事に体重が増えないという事実に再び打ち震えた。

 

 

この悩みを先生に相談した結果、

 

「それは食べた分だけウンコが出るからだよ」という、とんでもない事実を打ち明けられることとなる。

 

「そうだったのか……」

 

それからというもの、どうやったらウンコが出ないようになるのかということをひたすらに考え続け、24時間営業で考え続けた結果、ウンコを出さないようにするためには何も食べなければいいという、事実上不可能であるという解が導き出された。

 

体重とウンコは切っても切れない関係なのか 。

 

私は再び、体重を増やすためにはどうすれば良いのかについて考え続ける。

 

 

体重を増やすためにはご飯を食べなければいけない。

しかし食べれば食べるほどウンコが出てしまう。

ウンコを出さないようにするためには食べなければいい。

しかし食べなければ体重は増えない。

体重を増やすためにはご飯を食べなければならない。

しかし食べれば食べるほどウンコが出てしまう。

ウンコを出さないようにするためには食べなければいい。

しかし食べなければ体重は増えない。

体重を増やすためには………(以下省略)

 

 

解のない、終わりの無い、実体の無い、果てしない無限ループを前に、私は膝から崩れ落ちた。

 

まさにニワトリと卵。

ニワトリは卵を産むが、卵を産んだそのニワトリを産んだニワトリ、を産んだニワトリ、を産んだニワトリ、を産んだニワトリを産んだニワトリを産んだUndaティキン………

 

結局一番最初に誕生したニワトリはどのようにして生まれてきたのか。

 

考えれば考える程に謎が深まる難問。

 

 

 

ちくしょー…

 

どうすればっ どうすれば体重が増えるんだ。

 

 

 

んんんんんぬぬぬぬぬんうぬうぬぬ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脂肪移植!!!!!!!!!!!